遮熱のことを知ろう-40

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑦

水平面から大量に押し寄せる熱の種類-Ⅰ

 

 

グラフは、上から下に熱が移動する際に熱移動の3要素が占める割合を示したものです。

実に97%を輻射熱(放射熱)が占めているではありませんか。

そして、夏は水平面、つまり上から大量の日射が降り注ぎます。

その大量に降り注ぐ日射の中の赤外線によって、大量の輻射熱が発生し、上から下に押し寄せてくるという具合です。

ですので、輻射熱(放射熱)に対処することが出来ない限りは、暑さ対策が成り立たないということです。

 

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遮熱のことを知ろう-39

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑥

断熱を強化する-Ⅱ

 

 

表は最新の住宅における躯体の熱還流率の基準値で、簡単にいうと断熱基準です。

ここで注目していただきたいのは、8に区分された地域です。屋根または天井以外は、基準が撤廃されています。

何故なのでしょうか。高気密高断熱住宅は冬暖かく、夏涼しいはずではなかったのでしょうか。

本当にそうであるならば、一年を通して暖かい地域で高断熱住宅を造れば、一年中涼しく、一年中快適に暮らせるはずではありませんか。しかし、一年を通して温暖な地域では、先ほど述べたような高断熱のデメリットが大きくなってしまいます。

だから断熱基準が軽減あるいは排除されたのです。

 

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遮熱のことを知ろう-38

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑤

断熱を強化する-Ⅰ

 

 

グラフは、夏のある日に「高気密高断熱の家の屋内温度」「低断熱の家の屋内温度」「建物の外(正式な観測地点の気温ではありません)」の3ヶ所で温度を計測したものです。

熱伝播遅効型熱吸収材料である断熱材は、熱を吸収(蓄熱)することで、熱の伝わる時間を遅らせてくれます。

ですので、高断熱の場合は屋内の温度が上昇するのを抑制してくれます。

これは高断熱のメリットです。

しかし、高断熱(蓄熱量が多い)であるが故に、外気温が下降に転じても高断熱の屋内温度はしばらく上昇を続け、日没から日の出までの間もあまり下がることがありません。

時間帯によっては、低断熱の屋内温度のほうが低く、外気と比べると大きな温度差が生じてしまいます。つまり、夜間は外のほうがよっぽど涼しい、過しやすいという現象を招くのです。

そして、これが高断熱のデメリットです。

グラフの点線は、日中外部で仕事あるいは学校や幼稚園、夜間は高断熱の住宅内で過す方々の夏期における温熱環境パターン(移動は考慮せず)です。

労働施設や学習施設は断熱の低い建物が多いですから、日中は低断熱で暑い建物の中、夜間は高断熱で暑い建物の中、つまりは一日中暑い建物の中で過すこことなり、温暖化と相まって、一日中冷房の中で過すようになっていくということです。

 

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遮熱のことを知ろう-37

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう④

通風(風通し)を良くする

 

 

暑さ対策のひとつとして、通風を考えた設計をする、風通しの良い間取りにするというようなことが言われます。

しかし皆さん、良く考えてみてください。冷房を必要とするほど屋内気温が高くなったら、つまり、冷房を使用する際、窓はどうしますか。

もちろん、しっかりと閉めますよね。

そして、温暖化が進む今後、冷房を使う機会は格段に増えることでしょう。

通風を考える、風通しを良くするという対策には、あくまでも屋内気温が冷房を使うほどには上昇しないという前提が必要なのです。

冷房を使用する際には、風通しは意味のないこととなってしまうのです。

 

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遮熱のことを知ろう-36

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう③

西陽対策をする

 

 

よく西陽は暑いといわれますが、先の直達日射量に示されているように西壁面への日射量は東壁面と同じです。

天気の良い日ですと、陽の出の時間帯に一日の最低気温を記録します。そして、東から太陽が昇り、西陽になるまでの日射量で気温、あるいは室温が高くなったところへ、東壁面と同じ日射量を受けますので、西陽は暑いと感じるのです。西陽が特に強いというわけではありません。

もちろん、室温が高くなったところに差し込んでくるので、暑さ対策として西陽への対処は重要です。

しかし、西陽対策と合わせて、西陽と同じ日射量を持つ東陽にも対策を採ることが望まれます。

西側、東側とも必要以上に窓を大きく採ることを避け、遮熱タイプのLow-Eガラス(エコガラス)を採用するようにしましょう。

 

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遮熱のことを知ろう-35

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう②

軒を出す(庇を深くする)-Ⅱ

 

 

東京(北緯35度を仮定)を例に挙げると、夏至の日における太陽の南中高度は78度です。太陽高度が高いということは、屋根が受ける赤外線量(赤外線によってもたらされる輻射熱が暑さの原因)が、非常に多くなるということです。

暑さ対策として軒を深く(長く)するということは、全く意味のないことではありませんが、先述のグラフで示されているように、南面の直達日射量は多くはありません。

圧倒的に多いのは水平面の直達日射量です。水平面からくる大量の日射で発生する大量の輻射熱(放射熱)に対処出来なければ、屋根に近い空間が暑くなるということになります。

ですので、最優先すべき暑さ対策は水平面(屋根面)なのです。

 

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遮熱のことを知ろう-34

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう①

軒を出す(庇を深くする)-Ⅰ

 

温暖化が進むにつれて、気温が上昇していきます。暑さが厳しさを増していくのです。

この避けがたい事実を前にしても、今までのような暑さ対策を施していけば良いのでしょうか。

このパートでは、将来を見据えての暑さ対策を考えていきたいと思います。

 

 

グラフは、東京における夏至の直達日射量を表したものです。

実は、南壁面への直達日射量は少ないのです。

 

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