2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

遮熱のことを知ろう-43

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑩ 全館空調にする 最近では全館空調を採用する家が増えてきました。 確かに快適です。冷暖房時には、玄関、トイレ、浴室なども含めて、屋内の温度差がほとんどなくなるからです。 ただし、コストは別問題です…

遮熱のことを知ろう-42

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑨ 水平面から大量に押し寄せる熱の種類-Ⅲ 屋根の直下階が暑くなるということは、平屋建ての場合、家全体が暑くなるということでもあります。 また、ロフトや勾配天井など、本来は屋根裏である空間を利用する…

遮熱のことを知ろう-41

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑧ 水平面から大量に押し寄せる熱の種類-Ⅱ ところで、断熱材は輻射熱に対してどれだけの効果があったでしょうか。ここで再度確認してみましょう。 断熱材は、下方向への熱移動において93%を占める輻射熱(放…

遮熱のことを知ろう-40

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑦ 水平面から大量に押し寄せる熱の種類-Ⅰ グラフは、上から下に熱が移動する際に熱移動の3要素が占める割合を示したものです。 実に97%を輻射熱(放射熱)が占めているではありませんか。 そして、夏は水平…

遮熱のことを知ろう-39

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑥ 断熱を強化する-Ⅱ 表は最新の住宅における躯体の熱還流率の基準値で、簡単にいうと断熱基準です。 ここで注目していただきたいのは、8に区分された地域です。屋根または天井以外は、基準が撤廃されていま…

遮熱のことを知ろう-38

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう⑤ 断熱を強化する-Ⅰ グラフは、夏のある日に「高気密高断熱の家の屋内温度」「低断熱の家の屋内温度」「建物の外(正式な観測地点の気温ではありません)」の3ヶ所で温度を計測したものです。 熱伝播遅効型熱…

遮熱のことを知ろう-37

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう④ 通風(風通し)を良くする 暑さ対策のひとつとして、通風を考えた設計をする、風通しの良い間取りにするというようなことが言われます。 しかし皆さん、良く考えてみてください。冷房を必要とするほど屋内気…

遮熱のことを知ろう-36

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう③ 西陽対策をする よく西陽は暑いといわれますが、先の直達日射量に示されているように西壁面への日射量は東壁面と同じです。 天気の良い日ですと、陽の出の時間帯に一日の最低気温を記録します。そして、東…

遮熱のことを知ろう-35

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう② 軒を出す(庇を深くする)-Ⅱ 東京(北緯35度を仮定)を例に挙げると、夏至の日における太陽の南中高度は78度です。太陽高度が高いということは、屋根が受ける赤外線量(赤外線によってもたらされる輻射熱が…

遮熱のことを知ろう-34

進む温暖化に備えてこれまでの暑さ対策を見直そう① 軒を出す(庇を深くする)-Ⅰ 温暖化が進むにつれて、気温が上昇していきます。暑さが厳しさを増していくのです。 この避けがたい事実を前にしても、今までのような暑さ対策を施していけば良いのでしょうか。 …

遮熱のことを知ろう-33

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか㉖ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅸ/遮熱材の必要性まとめ 建物が温暖化の進行による気温上昇に適応していくためにも、人やペットへの冷房の弊害を減らしていくためにも、ピーク時の電力需要増大抑制を図るためにも…

遮熱のことを知ろう-32

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか㉕ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅷ/冷房使用頻度及び負荷軽減の必要性 一方で、温暖化による気温上昇は、冷房による電力消費量を押し上げていくこととなるでしょう。 更に、以前は冷房がなかった幼稚園や学校、体育…

遮熱のことを知ろう-31

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか㉔ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅶ/冬の電力需要は温暖化と建物高断熱化で抑制出来る 温暖化に伴って冬日が減少し、真夏日が増えてきました。そして、今後もその傾向が続きます。 更に、建物の高断熱化や給湯器など…

遮熱のことを知ろう-30

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか㉓ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅵ/ピーク時電力需要抑制の必要性と石炭火力 電力は需要が供給を上回ってしまうと、大規模停電を起こしてしまいます。 ですので、ピーク時の電力需要量を上回る供給能力を保持する必…

遮熱のことを知ろう-29

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか㉒ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅴ/電力需要のピーク 電力需要のピークは夏です。冬ではありません。 そして、ピーク時の電力需要量が増えると、ちょっとやっかいな問題が起こってくるのです。 資料のご請求、お問…

遮熱のことを知ろう-28

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか㉑ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅳ/カーボンニュートラルの難しさ 自動車に限らず、電化さえすればエコ、CO2の排出抑制が図れるということではないということです。 むしろ、電化することによってCO2の排出量…

遮熱のことを知ろう-27

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑳ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅲ/主要エネルギーの二酸化炭素排出比較 主要エネルギーの二酸化炭素排出係数を見ても、エネルギー効率の悪い電気が、突出しているのが分かります。 資料のご請求、お問合せは 株式会…

遮熱のことを知ろう-26

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑲ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅱ/電気製造過程のエネルギー効率 そして、火力発電のエネルギー効率は、僅か37%しかないのです。 更に、送電時に約5%のエネルギーロスが発生するといわれています。 一方で、ガ…

遮熱のことを知ろう-25

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑱ 電気とCO2と夏と石炭火力-Ⅰ/日本の電気の約80%は火力発電 日本の電気の約8割は、火力発電で賄われています。 ということは、電気をつくる際に大量のCO2が排出されているということです。 資料のご請求…

遮熱のことを知ろう-24

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑰ 熱中症と冷房の弊害-ⅩⅡ/ヒートショックは冬の熱中症 これまで、寒い時期に入浴に伴って起こる死亡事故については、家屋内の温度差(寒暖差)によって心筋梗塞や脳卒中を起こし、死亡に至ると考えられてきました。…

遮熱のことを知ろう-23

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑯ 熱中症と冷房の弊害-ⅩⅠ/その他の冷房病 冷房病の代表的な症状のひとつが便秘です。 冷房病では、便秘や下痢などの消化管障害以外にも、自律神経の乱れによるさまざまな症状が現れます。 冷え性、むくみ、疲労感…

遮熱のことを知ろう-22

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑮ 熱中症と冷房の弊害-Ⅹ/ペットは 犬や猫は汗腺が足の裏の肉球など限られた部位にしかないため、人間のように全身で汗をかくことが出来ません。 したがいまして、熱が体にこもりやすく、体温調節が苦手で、人間以…

遮熱のことを知ろう-21

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑭ 熱中症と冷房の弊害-Ⅹ/お年寄りは 熱中症でお亡くなりになった方々のおよそ9割が、クーラーを設置していないか、使用していなかったとのことですが、下記のグラフを見ていただくと、年齢にあまり関係なくエアコ…

遮熱のことを知ろう-20

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑬ 熱中症と冷房の弊害-Ⅸ/そして若者は 汗をかけるか否かは、3歳くらいまでに決まってしまいます。 汗をかけない、汗をかきにくい体質となった子どもたちは、その体質のまま成長していきます。 そして、汗をかけな…

遮熱のことを知ろう-19

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑫ 熱中症と冷房の弊害-Ⅷ/夏日で熱中症 最近、夏日程度の気温にもかかわらず、集団で熱中症に陥る子どもたちのニュースを見聞きするようになってきました。 因果関係がはっきりしている訳ではありませんが、これも…

遮熱のことを知ろう-18

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑪ 熱中症と冷房の弊害-Ⅶ/汗をかけない子ども2 乳幼児期を冷房の効いた空間で過す機会が多いと、能動汗腺の発達が不十分となる可能性があり、その結果、汗をかけない、かきにくい体質となってしまいます。 そして…

遮熱のことを知ろう-17

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑩ 熱中症と冷房の弊害-Ⅵ/汗をかけない子ども 先にご覧いただいたように、住まいで、学校や幼稚園で、冷房が当たり前になってきました。 そして、仕事中や移動の際にも冷房の中でというケースが多いのではないでし…

遮熱のことを知ろう-16

なぜ今後の建物づくりに遮熱材が必要なのか⑨ 熱中症と冷房の弊害-Ⅴ/冷房が外気を暖める エアコンを冷房運転にした場合、室外機(ヒートポンプ)から暖かい空気が出ているということは、皆さんご存知のことではないかと思います。 しかし、どのくらいの熱が放…