2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑱/原材料名は多い順

原材料名が記載されたラベルを見ると、最初に糖類の記載がある飲料が多くあります。 原材料名は多い順に記載するルールとなっていますので、最初に記載があるということは、かなりの糖分を含んでいることを意味します。 糖分を摂りすぎると、糖尿病のリスク…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑰/水分補給の注意点(糖分)

水分補給の際、飲み物の種類によっては糖分の摂り過ぎにつながる可能性がありますので、その点にも配慮して下さい。 炭酸飲料やジュースなどの甘い清涼飲料水は、平均で約10%の濃度で砂糖や果糖などの糖質を含んでいます。 それは500ミリリットルのペ…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑯/水分補給の必要性

汗をかくことが体温調節に大きな役割を果たしており、熱中症を予防するうえで重要であることを、ご理解頂けたと思います。 一方で、汗の原料は血液中の水分や塩分ですので、汗で失った水分や塩分を補給することも重要です。 こまめに水分補給をすることを心…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑮/汗止めグッズにも注意を

デオドラント剤には、汗を抑える制汗剤と、菌の繁殖を抑える制菌剤(殺菌剤)があります。 制汗剤タイプの多くは、汗腺の出口を塞ぐことで汗が出ないようにします。 ですので、体の広範囲にスプレーすると体温調節に影響を及ぼし、熱中症のリスクが高まります…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑭/汗をかきにくい人はより注意を

最近、汗をかけない、かきにくい人が増えていると、指摘されています。 前回で取り上げたように、汗をかくことが体温調節に大きな役割を果たしており、熱中症を予防するうえで、とても重要です。 暑いところにいるのに汗をかかない、運動をしても汗が出ない…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑬/汗をかくことの重要性

汗が蒸発するときに奪う熱のエネルギーはとても大きく、同じ量の水が100℃から0℃に冷えるときに吐き出される熱の量の約5倍にもなります。 このように、汗をかくことが体温調節に大きな役割を果たしており、熱中症を予防するうえで重要なことなのです。 …

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑫/暑さ指数に注意

暑さ指数(WBGT)は、温度・湿度・輻射熱の3つの要素からなる温度の指標で、熱中症発生の目安となるものです。 熱中症の危険なしを含めると5段階に区分けされています。 環境省の「熱中症予防情報サイト」に、全国の約840の地点の暑さ指数予測値が掲…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑪/暑熱順化(暑さに慣れる)

春から初夏にかけてこれから段々と暑さが増していくという時期は、まだ本格的な暑さを迎えていませんので、熱中症に対する予防意識は低いのではないでしょうか。 しかし、体が暑さに慣れていない時期に急に暑くなったりすると、熱中症になりやすいのです。 …

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑩/熱中症発生時の応急処置

詳しくは「熱中症の応急処置のフロー」をご覧いただきたいのですが、3つほどポイントを取り上げます。 呼びかけても応えない場合や自力で水を飲めない場合は、即座に救急車を呼びましょう。 体を冷やす場合、額を冷やしてもあまり効果がありません。首や脇…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑨/熱中症の重症度とおもな症状

熱中症の自覚症状としては、ズキンズキンとする頭痛、めまい、吐き気、立ちくらみ、倦怠感などです。 暑いところにいるのに汗をかかなくなったり、皮膚が乾燥したり、体の表面が熱をもっている場合は、危険信号です。 熱中症が疑われる場合は、まず意識がし…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑧/熱中症が起こる仕組み

人の身体は常に熱を作り出していますが、その一方で汗をかいたり、皮膚に血液を集めて皮膚温を上昇させたりして熱を逃がし、体温の上昇を抑えています。 しかし、このような体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもって体温が異常に上昇することで…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑦/だから熱中症のリスク増大に備えよう

これまでに見てきた事項、温暖化は止められない、気温が上昇していく、栃木の夏は暑い、病原体の耐熱性は高まっている、日本人の平熱は下ってきているといったことから総合的に判断すれば、免疫力の維持・向上、そして熱中症対策の重要度が増していくことが…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑥/日本人の平熱の推移

病原菌が耐熱性を高めてきている一方で、日本人の平熱はどうなのでしょうか。 1957年の調査では、日本人の平均体温は36.89度でした。 しかし、2008年のデータでは平均体温が36.14度に低下してきています。 体温が1度下がると免疫力が30%…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう⑤/病原体の体温の壁突破

人は、体温を盾として病原体を防御してきました。 しかし、最近では耐熱性を高めた病原菌が、体温では防御出来ないという事態が生じてきているそうです。 そして、それによって新たな病原体が人体に入り込み、影響を与える、病原体のリスクが増大していくと…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう④/温暖化は緩和出来ても止められない

地球は温暖期と寒冷期を繰り返してきたことは分かっていますが、現在の温暖化は人類の活動による影響が多大であるという点において、過去の気温変動とは異なります。 そして、その結果としてIPCCは2100年までに最大4℃以上上昇すると予測しています…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう③/栃木の暑さを侮るなかれ

佐野は年間の猛暑日記録日数ランキングでも、全国の気温観測地点の中で上位に位置しますし、その日の全国最高気温を記録することも珍しくありません。 そのぐらい暑さが厳しい地域なのです。 そして、那須塩原市は2050年に、現在の県南に匹敵する暑さに…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう②/那須塩原市の気温予想

那須塩原市は、温暖化対策を講じなかった場合、2050年には那須塩原市の気温が現在の県南並みになると公表しています。 栃木県南部は、全国的に見ても有数の暑さを記録する地域です。 ということは、県北でもそう遠からず、気温40℃が当たり前になってく…

人と建物、2つの視点から熱中症に備えよう①/2100年の最高気温予想

温暖化で気温が上昇してきています。 そして、今後もますます気温が上昇することが予想されています。 環境省が作成している2100年夏の予想最高気温によりますと、東京はなんと44℃、凄まじい暑さになることが想定されています。 当たり前といえること…

冷房嫌いのための平屋づくり㉑「すでに建ててしまった方はリフォームで」

屋根裏に潜ることの出来る屋根形状でしたら、後から高性能遮熱材を施工することが可能です。工期は3日前後です。 出来ることなら冷房頼みにしない暑さ対策をと思ったら、ご検討下さい。 遮熱塗料はどうなんでしょうかというようなご質問を受けることも多い…

冷房嫌いのための平屋づくり⑳「冷房嫌いの方が平屋を建てるために-Ⅲ/高性能遮熱材と輻射熱」

本当に高性能な遮熱材(遮熱シート)であれば、輻射熱の99%を撥ね返すことが可能です。 上(屋根面)からくる大量の輻射熱のほとんどを撥ね返すことが出来れば、屋根裏の温度上昇を大幅に抑制出来ます。 そして、天井裏に施工した断熱材が、蓄熱することを防…

冷房嫌いのための平屋づくり⑲「冷房嫌いの方が平屋を建てるために-Ⅱ/上からくる輻射熱に対処しよう」

暑さ対策という点で、上(屋根面)からくる大量の輻射熱に対処する必要があります。 そのためには、断熱だけでは大いに不十分です。断熱材では、輻射熱のほとんどに対処出来ないからです。 暑さの原因の多くを占める屋根面からくる大量の輻射熱を防ぐためには…

冷房嫌いのための平屋づくり⑱「冷房嫌いの方が平屋を建てるために-Ⅰ/まずはしっかり断熱をしよう」

冬の寒さ対策という点で、まずはしっかりと断熱を施しましょう。 なぜかといいますと、冬は断熱材に蓄熱させる、つまり、太陽から降り注ぐ赤外線で発生する輻射熱を利用するという考えだからです。 ただし、この考え方は地域によって変わってきます。一年を…

冷房嫌いのための平屋づくり⑰「だから冷房を好まない人は平屋を建ててはいけない?」

これまでご説明してきたことを踏まえれば、冷房を好まない人は平屋を建てないほうが良いのでしょうか。 答えは「YES」であり「NO」でもあります。 温暖化が進み、暑さが厳しさを増すことを考えれば、熱伝播遅効型熱吸収材料、つまり断熱材だけに熱対策…

冷房嫌いのための平屋づくり⑯「冷房漬けのリスク」

●冷房の効いた空間で過す時間が長くなったことで、汗をかけない、かきにくい体質の子ども、若者が増えています。 ●汗をかけない、かきにくい体質の人は、熱中症になりやすくなります。 ●女性は男性より代謝が低く男性より寒がりのため、冷房によって体調不良…

冷房嫌いのための平屋づくり⑮「高まる熱中症の危険性」

温暖化が進む、それに伴って気温が上昇していく。 すると、当たり前のことですが、熱中症のリスクも高くなります。 そして、これも当然といえますが、冷房を使う日数や時間が増えていくことでしょう。 つまり、暑さ対策、熱中症対策を、ひたすら冷房に頼って…

冷房嫌いのための平屋づくり⑭「温暖化でどんどん暑くなる」

環境省による2100年の最高気温予想のご紹介です。 温暖化が進み、日本各地で40℃を超える激暑日(気温40℃以上を記録した日をいいます)が当たり前になるという予測がなされています。 温室効果ガスの排出を抑制しても、温暖化を緩和出来るかどうかであ…

冷房嫌いのための平屋づくり⑬「平屋では窓を開けての就寝は心配」

平屋建てでも、屋内よりも低い温度の外気を利用して、涼を得るということは可能です。 しかし、一階では外気のほうが涼しくても、心地よい風が入ってきてくれるという状況でも、窓を開放して就寝するということは、防犯上のことを考慮すれば難しいですね。 …

冷房嫌いのための平屋づくり⑫「二階であれば窓を開けての就寝も考えられる」

天気の良かった夏の夜は、天井裏(あるいは屋根下)の分厚い断熱材がたっぷり蓄えた熱の影響で屋内が温められ、屋内よりも屋外のほうが涼しいということが起こります。 風の吹いている夜間であれば、なおさらのこと外のほうが涼しく感じます。 そして、高断熱…

冷房嫌いのための平屋づくり⑪「平屋は避暑的な空間がない」

一方で、平屋建ての場合、どうでしょうか。 全ての空間が屋根の直下となる平屋建ての場合、全ての屋内空間が暑くなりがちです。 ということは、一時的に避暑するスペースがないということに成りはしませんか。 だから、冷プランニングの段階で、しっかりと屋…

冷房嫌いのための平屋づくり⑩「二階建てであれば一時的に一階に避暑することも出来る」

二階建ての場合、二階が暑くなることはご理解いただけたことと思います。 そして、なぜそうなるのかということもご説明させていただきました。 しかし、二階よりは一階のほうが、暑さは和らいでいるはずです。 なぜなら、たっぷり輻射熱を吸収した分厚い断熱…