2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

冷房嫌いのための平屋づくり⑨「屋根は後からでは暑さ対策が出来ない」

前回で、開口部(窓)であれば後からでも暑さ対策を施しやすいというお話をさせていただきました。 しかし、屋根はどうでしょうか。 屋根からの熱への対処、屋根面への暑さ対策は、建てた後からではおいそれと簡単に対処することは出来ません。 つまり、屋根は…

冷房嫌いのための平屋づくり⑧「窓(開口部)は後からでも暑さ対策が出来る」

暑さ対策として、窓などの開口部からの直射日光や熱の浸入を如何に少なくするかということも、大切な要素です。 ですので、新築の際にしっかりと検討することが理想ではありますが、開口部(窓)であれば後から対処することは、決して難しいことではないでしょ…

冷房嫌いのための平屋づくり⑦「ということは平屋は家全体が暑い」

水平面(屋根面)が受ける大量の直達日射によって発生する大量の輻射熱が、住宅内の暑さの原因であり、それによって、屋根の直下階(最上階)が暑くなるということを、平屋建てに当てはめてみるとどうでしょう。 平屋建ては、全ての空間が屋根の直下階(最上階)で…

冷房嫌いのための平屋づくり⑥「二階だから暑いのではなく屋根の直下階だから暑い」

夏(暑い時期)に水平面、つまりは屋根が受ける大量の日射、それによって発生する大量の輻射熱、その大量の輻射熱を断熱材が溜め込む。 これが二階建てであれば二階が暑くなる原因なのです。 そして、それは屋根の直下階(最上階)が暑くなることを意味します。 …

冷房嫌いのための平屋づくり⑤「なぜ二階が暑くなる-Ⅳ/高断熱ほど高蓄熱(夜間に冷めない)」

断熱性能を上げるということは、吸収する熱量を増やすということであり、熱が伝わるまでの時間を稼ぐということです。 ということは、熱が入り込む、熱が逃げていく時間をより多く稼げるということであり、これが断熱性能を上げるメリットです。 しかし、吸…

冷房嫌いのための平屋づくり④「なぜ二階が暑くなる-Ⅲ/断熱材と輻射熱」

熱対策(寒さ暑さ対策)において、輻射熱への対応が重要であり、必要不可欠であることはご理解頂けたことと思います。 ところで、これまでにほとんどの建物に熱対策として使用されてきた断熱材は、どのような熱移動に効果的なのでしょうか。 空気の熱伝導の低…

冷房嫌いのための平屋づくり③「なぜ二階が暑くなる-Ⅱ/上からくる熱の種類」

上から下へ熱が移動する場合において輻射熱(放射熱)が占める割合は、なんと93%にも及びます。 つまり、上から押し寄せてくる熱のほとんどが、輻射熱(放射熱)によって起きているということです。 そして、このことは特に暑さ対策をとるうえで、極めて重要…

冷房嫌いのための平屋づくり②「なぜ二階が暑くなる-Ⅰ/直達日射量」

グラフは、東京における夏至の直達日射量を表したものです。 グラフから読み取れるように、夏は圧倒的に水平面が受ける日射量が多くなります。 これは、夏の南中高度が高くなることによる影響です。 東京(北緯35度を仮定)を例に挙げると、夏至の日における…

冷房嫌いのための平屋づくり①「2階が暑いという経験」

2階建ての場合、1階に比べて2階のほうがかなり暑いということは、ほとんどの方はご存じでしょう。真夏、仕事が終わり、閉め切りの我が家に帰って階段を昇っていくと、異様と思えるぐらい暑くなっているという経験をお持ちの方も多いことと思います。 天井…

暑さ対策の勘違い-ⅩⅣ 冷房頼みにしない暑さ対策なんて無理②

具体的には、屋根裏に高性能遮熱シートを施工します。 これによって上からくる輻射熱のほとんどを撥ね返すことが可能です。 そうすれば、屋内の温度上昇を大きく抑制することが出来、冷房が不要とはいかないまでも、冷房頼みにしない暑さ対策が実現するので…

暑さ対策の勘違い-ⅩⅣ 冷房頼みにしない暑さ対策なんて無理①

決して無理なことではありません。 夏場に水平面(屋根面)が受ける大量の日射によって生じる大量の輻射熱(放射熱)を撥ね返してしまいましょう。 上から下に押し寄せてくる熱の93%は輻射熱(放射熱)です。 そのほとんどを撥ね返してしまえば、屋根裏の温度上…

暑さ対策の勘違い-ⅩⅢ 暑さは冷房で凌げば良い②

理想は、冷房頼みにしない暑さ対策なのではないでしょうか。 何故ならば、冷房の使用頻度を減らすことが出来れば(その2) 2)冷房による電力消費量を軽減出来る ・二酸化炭素(温室効果ガス)の排出削減が図れる 3)ヒートアイランド化を軽減出来る ・冷房は室内…

暑さ対策の勘違い-ⅩⅡ 暑さは冷房で凌げば良い①

理想は、冷房頼みにしない暑さ対策なのではないでしょうか。 何故ならば、冷房の使用頻度を減らすことが出来れば(その1) 1)冷房による健康面への弊害を軽減できる ・適度な暑さで適度に汗をかかせる子育てがしやすくなることで、汗をかけない、かきにくい体…

暑さ対策の勘違い-Ⅺ 全館空調にする②

全館空調は当然のことなのですが、リビングだけというような局所冷房よりも電気を消費します。 しかも、24時間ずっと空調(冷暖房)しっぱなしとなれば、尚更です。 電気はエコであると勘違いされがちなのですが、灯油やガスと比較して、二酸化炭素排出係数…

暑さ対策の勘違い-Ⅹ 全館空調にする①

全館空調は快適です。夏でも冬でも建物内にほとんど温度差がなく、とても過しやすいです。 私も以前に何棟か手掛けさせて頂きましたし、体験してきましたし、推奨していました。 しかし、冷房の弊害、特に汗をかけない、かきにくい子どもたちが増えてきてい…

暑さ対策の勘違い-Ⅸ 冷房効率の良い建物をつくる②

冷房の中で過す機会が多いということは、それだけ冷房の弊害に見舞われる可能性も高くなるということです。 では、どのような冷房による健康面でのリスクが考えられるのでしょうか。 冷房の効いた空間で過す時間が長くなったことで、汗をかけない、かきにく…

暑さ対策の勘違い-Ⅷ 冷房効率の良い建物をつくる①

冷房効率の良い建物にするということは、ある意味で暑さ対策に有効です。 そして、高気密高断熱にすることで、冷房効率は向上します。 しかしそれは、暑さ対策を冷房頼みにするということでもあります。 なぜなら、蓄熱量が多くなる分、冷めにくくなり、夜間…

暑さ対策の勘違い-Ⅶ 断熱材と遮熱材を合わせればもっと効果的

遮熱材に関してもう一つ注意して頂きたい点は、扱い方(施工方法)です。 遮熱シートの多くは、アルミ製品です。 そして、アルミは熱伝導率が高い素材です。 例えば、断熱材とピッタリ合わせて使用すると、断熱材が蓄熱した熱の影響をもろに受けてしまいます。…

暑さ対策の勘違い-Ⅵ 薄っぺらな遮熱材では無理

遮熱材は熱(輻射熱)を撥ね返す材料です。 暑い時期に上から押し寄せてくる大量の熱を撥ね返すことが出来れば、暑さ対策に多いに効果的です。 そして、遮熱材は断熱材とは逆で、薄ければ薄いほど良いのです。 ただし、様々な種類があり、ものによって性能(熱…

暑さ対策の勘違い-Ⅴ 高断熱にすれば暑さを防げる②

断熱性能を高める、つまり蓄熱量を増やすことによって、冷めにくくなるということがとても分かりやすい例は、天気が良く暑さの厳しい日の夜に、冷房を掛けていない2階(最上階)と外で、どちらが暑いか、あるいは涼しいかを比べてみることです。 外は無断熱と…

暑さ対策の勘違い-Ⅳ 高断熱にすれば暑さを防げる①

断熱材は蓄熱材です。正確には「熱伝播遅効型熱吸収材料」なのです。 つまり、熱を吸収することで、熱が伝わるのを遅らせるという機能の材料です。 ですので、断熱性能を上げる、断熱材を厚くするということは、蓄熱量を増やすことによって熱の伝わる時間を…

暑さ対策の勘違い-Ⅲ 通風(風通し)の良い間取りにする

暑さ対策の一環として、風の通る道を考えて設計するというようなことも言われます。 そこで、皆さんに質問です。 「冷房を使う時に窓はどうしますか?」 そうです、風通しを良くするという暑さ対策は、冷房を使わないで済む程度の暑さ、冷房を使わない前提で…

暑さ対策の勘違い-Ⅱ 西日対策をしっかりすれば大丈夫

確かに暑さ対策において、西日の影響を抑えることは大切な要素のひとつです。 しかし、東面に比べて西面が受ける日射量が多いという訳ではありません。 西面と東面がうける日射量は同程度なのです。 では、なぜ西日が暑く感じるのでしょうか。 それは、東面…

暑さ対策の勘違い-Ⅰ 軒を深く出せば効果がある

軒を深く出すことによって暑さ対策になると考えている方も、いらっしゃるのではないでしょうか。 本当にそうなのでしょうか。 効果がないわけではありませんが、かなり限定的です。 なぜならば、夏期に南面が受ける直達日射量は少ないからです。 これは、夏…

カーボンニュートラル、熱中症対策に、高性能遮熱材「リフレクティックス」/株式会社相互企画システム事業部は遮熱工房

相互企画のシステム事業部はリフレクティックスの販売と施工を行っており、遮熱工房というブランドで活動しています。 温暖化への人と建物の適応支援をテーマに、冷房頼みにしない暑さ対策の実現のお手伝いをしております。 住宅・工場・店舗・畜舎・冷凍/…

カーボンニュートラル、熱中症対策に、高性能遮熱材「リフレクティックス」/遮熱材と断熱材の違い

皆さんは断熱材と遮熱材の違いが、明確におわかりですか。 どちらも大して変りがないのではと思われている方も、いらっしゃるかも知れません。 断熱材は、熱伝播遅効型熱吸収材料です。つまり、熱を吸収することで、熱が伝わる時間を遅らせる、時間を稼ぐと…

カーボンニュートラル、熱中症対策に、高性能遮熱材「リフレクティックス」/遮熱材の違い④

私たちの使う遮熱材以外の遮熱シートは、エアーキャップ生産マシーンを利用し、接着剤で貼り合せて製造します。 しかし、接着剤は劣化します。せっかく耐久性に優れたアルミを使用しながら耐久性を大幅に縮めてしまっているのです。 私たちの使う遮熱材は、…

カーボンニュートラル、熱中症対策に、高性能遮熱材「リフレクティックス」/遮熱材の違い③

アルミ箔は、断熱材とは逆で薄ければ薄いほど性能を発揮します。ちょっと分かりにくいかも知れませんが、薄いほど輻射熱の影響を受けにくくなるからです。 逆に、アルミ箔が厚いほどその中の分子数が多くなり、それだけ輻射熱の影響を受けやすくなるのです。…

カーボンニュートラル、熱中症対策に、高性能遮熱材「リフレクティックス」/遮熱材の違い②

アルミの反射率はアルミ金属国際基準の認定値によりますと92.45%です。 ですので、高純度アルミ箔を表面に加工しただけでは、これを超える反射率を得ることは出来ません。 もし、このアルミ箔の反射率を超える数値を謳っている遮熱シートがあれば、その…

カーボンニュートラル、熱中症対策に、高性能遮熱材「リフレクティックス」/遮熱材の違い①

遮熱シートには、同じように見えても、大きく分けて2種類のタイプがあります。アルミ蒸着タイプとアルミ箔タイプです。 アルミ蒸着はポリエチレン等のフィルムにアルミを吹き付けたような状態で、一般的なものの反射率は30%~40%程度です。 しかし、…