寒さ暑さ対策は熱移動の理論に基づいて④「輻射熱(放射熱)」

熱移動の3要素のみっつめ、伝導熱についてです。

あらゆる物質は熱を放射(※1)しています。ただしそれは電磁波として放射されており、電磁波そのものに熱はありません。

しかし、電磁波が物質に衝突することで物質の分子が振動し、熱が放出されます。

電子レンジは電磁波(マイクロ波)を発生させることにより、レンジ内の食品の分子に超高速で振動を与える(2.4GHzであればなんと1秒間に24億回もの振動を与えます)ことで、食品に熱を移動しています。

太陽からも熱線(赤外線)が出ています。しかし、その熱線は全く熱を帯びていません。ところが、地球の大気中にある水分粒子やダスト、さらに地表や建造物などに衝突することでそれらの分子を強く振動させ、熱が放出されることとなります。

これが輻射熱と呼ばれる熱移動であり、体温より低い気温でも暑く感じる原因なのです。

 

※1

温度は物質の熱振動をもとに規定されており、下限が存在します。

そしてそれは、熱振動(原子の振動)が小さくなりエネルギーが最低になった状態のことです。

この時に決まる下限温度が絶対零度(-273.15℃)と呼ばれ、古典力学では原子の振動が完全に止まった状態であると考えられており、その場合には熱が放射されないということになります。

 

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